フィンランドの大学を受験しました
2019/08/19 01:07
春にフィンランドの大学を受験し合格しました。
せっかくなのでフィンランドの受験システムのフレッシュな情報を紹介します。
フィンランドではyhteishakuという全国統一出願システムがあり、高等教育を受けたい場合はStudyinfoという教育庁と教育文化省が出しているデータベース&出願サイトから出願します。
大まかな高等教育の種類:
- ammattiopisto(職業訓練高校)
- lukio(高校=日本の高校の普通科)
- ammattikorkeakoulu(ポリテクニック)
- yliopisto(大学)
ポリテクニック、大学ともに学士号と修士号課程があります。
Studyinfoとは
教育機関のデータベース、出願と入学の受諾システム、過去に取得した学位や単位の閲覧システムの3つが主な機能です。
教育機関のデータベース
学校や専攻、移民向けスタディプログラムなどフィンランド全国の教育情報がまとめられていて、出願期間や募集要項など入試の情報をチェックが出来ます。
出願と入学の受諾システム
これを行うにはStudyinfoにログインします。出願フォームにオンラインで記入し、必要な証明書などを添付して期間内に出願します。合格すると、システム内に受諾するか否かの選択肢が出るので、期限内に選んで登録します。
過去に取得した学位や単位の閲覧システム
これを行うにはStudyinfoにログインします。過去に取得した学位や単位はすべてデータベース化され、成績も合わせて見られるようになっています。卒業証書と成績表は紙でもらいますが、わざわざ引っ張り出して来てチェックすることも、スキャンして提出することも必要もありません。
フィンランドで学校に入るということ
フィンランドの高等教育は日本に比べると入学審査が厳しいように感じます。フィンランドはごく一部のビジネススクールやデザインスクールを除いて学校はどれも国立か公立で学費は無料です。日本のように学校経営がビジネスでない分、基準を満たす学力がある人しか入学出来ませんし、裏口入学もありません。教育が国の投資だということが感じられます。
ただ、大学を出ていないからといって差別や卑下をする文化もありません。置かれた場所で咲くだったり、足るを知るといったような考え方がされている国だと私は感じています。個人の能力やしたいことに合わせて社会が回っています。これも幸福度が高いひとつの理由ではと思っています。
また、学ぶ意欲があれば裕福な家庭で育たなくとも、何歳でもチャレンジできる環境です。学費は無料なのでお金がなくて進学を諦めるということがありませんし、学生は国からさまざまな経済サポートを受けられるので、生活費を稼ぐためにアルバイトに明け暮れる必要もありません。
私の場合
私はフィンランド移住前で日本の大学在学中の2010〜2011年にyliopisto(大学)に交換留学、移住後2015〜2017年にammattiopisto(職業訓練高校)に通い卒業して、今回2019年にammattikorkeakoulu(ポリテクニック)に入学することとなりました。職業訓練高校もポリテクニックもフィンランド語のクラスに入っています。
ちなみに私の入学するポリテクニックでは、専攻するKulttuurituottaja(Cultural Management)のクラスの授業がすべてオンラインで行われます。自分のペースで勉強ができるのでコースの長さは1〜4年になっています。キャンパスに通う必要がないので、仕事を続けながら勉強できるところが素晴らしい。手配業をしている身にとっては時間をやりくりできることが非常に画期的でワクワクします。
学校ではプロデューサー業を学ぶので、プロジェクトやイベントの運営や手配に磨きをかけていき、日本とフィンランドの企業をつなぐサポートをより質の高いものにしていきます。
日頃からあらゆる分野でコンタクトを増やし、アンテナを張っていますので、フィンランドでプロジェクトやリサーチをされる方はお気軽にご連絡ください。日本でもフィンランド関係のイベントをしたいと思っているので、アイディアやお誘いもお待ちしております。
フィンランドの学校や教育システム、学生の社会保障などのリサーチもできます。